武蔵野美術大学 4号館

Before:武蔵野美術大学 4号館 → After:武蔵野美術大学 4号館

教材が散乱しプレハブが増設され見透し悪くなっているピロティー/撮影:桐原武志 2004年

明るく開放的になったピロティー。右の柱上部は補強のため取付けられた鉄骨のピースが見える。/撮影:桐原武志 2008年

コンクリート打放しの格子の中にアトリエとテラスを配した外観/撮影:桐原武志 2017年

ピロティーの一角にベーカリーが設けられ、学生達のたまりの場になり賑わいが生まれた/撮影:桐原武志 2009年

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耐震基準を満たすため地中梁を増設することと、教材が散乱しプレハブが増設され見透し悪くなっていたピロティーを整理することで、当初の建物形状を取り戻した。

リノベーション概要

BeforeAfter
建築名称武蔵野美術大学 4号館武蔵野美術大学 4号館
Musashino Art University Building 4
建築用途教育施設 大学 教育施設 大学
建築概要/
Renovation 概要

アトリエとテラスが配された9m600角の格子が2階に持ち上げられ、1階がピロティーの独創的な形状の建物。柱が独立柱で耐震基準を満たしていなかった。

コンクリート打放しの壁梁が井桁状に組まれ、その中にアトリエとテラスを組込んだ4号館は、その形状が独創的だけでなく、設計者芦原義信の外部空間の考えがよく現れている建築です。しかし、1964年に竣工した建物も40年以上が経過し、ピロティーには教材が散乱し、足りなくなった床面積を補うために増設されたプレファブ小屋により見通しが悪くなり空間の魅力が損なわれていた。さらに壁のコンクリートの一部が爆裂している状況になっていた。
構造的には、ピロティーの柱は独立基礎で転倒の恐れがあるため、ブレースや耐震壁の設置も検討されたが、ピロティー空間の良さがなくなるため地中梁で柱を連結し、柱の頭部を鉄骨ピースで補強する方法が採用された。
劣化した壁梁の部分はコンクリートを落とし、鉄筋に防錆塗装をし防錆セメントを塗り、仕上げは左官職人が杉板型枠の木目模様が再現されている。

概要その他

設計者
芦原建築設計研究所
所在地
東京都小平市小川町1-736
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改修年
2008
建築規模
RC造、地上2階
掲載書誌
建築リノベーション 事例と実務
賞・選定
DOCOMOMO選定建物
URL
https://www.ashihara.jp/da/index.html

リノベーションの手法・キーワード 等

補強

 

 

 

記録作成者

氏名
桐原 武志
所属
Free JIA再生部会