祭壇には有名なStefanmaria Legnanoが描いたテレサ像が残る18世紀初頭に建てられた教会。18世紀後半、修道院弾圧により教会が閉鎖された後、タバコ工場や軍宿舎等に使用されていた。

18世紀初頭に建てられたバロック様式の教会は、2003年、ブライデンセ国立図書館マルチメディア分館としてミラノにオープンした。館内には本は一冊もなく、教会の痕跡の残る大空間に大きな円形テーブルとパソコンが設置された。入館証の代わりにUSBを渡され、そのUSBがパソコンの起動スイッチを兼ねている。
かつての教会は、ヴォールト天井や十字型の平面などあちこちに教会の痕跡を残す。しかし長い間、タバコ工場や軍需施設等に使用されたていため、壁画などの保存状態は悪く、祭壇の奥にテレサ像が一部残るのみである。隣接した中庭には、ガラスで構成されたカフェが増築され、市民の憩いの場を形成していた。
保存再生のデザイン手法としては、現代建築の材料を用いた新旧の対比を強調したデザインとなっている。