稲荷湯長屋

Before:稲荷湯長屋 → After:稲荷湯長屋

改修前の外観/撮影:TADA 2020年 提供:(一社)せんとうとまち

二軒長屋の外観:奥を当初の姿へ修復、手前をサロンへと改修/撮影:TADA 2020年 提供:(一社)せんとうとまち

当初の姿に修復された一戸。集会やサロンの客席として利用されている/撮影:TADA 2022年 提供:(一社)せんとうとまち

サロンに利用されている一戸。畳は撤去され土間に、天井は撤去し小屋組を見せている/撮影:Yuka Ikenoya(YUKAI) 提供:(一社)せんとうとまち

「ワールド・モニュメント財団とアメリカン・エキスプレスの支援及び文化財補助事業費を受け、稲荷湯と併設した二軒長屋の再生。一戸を当初の姿に、もう一戸をサロンに改修。

リノベーション概要

BeforeAfter
建築名称稲荷湯長屋稲荷湯長屋
建築用途住居施設 その他 住居施設, 商業施設 住宅 飲食店
建築概要/
Renovation 概要

旧中仙道沿いから移築され、当初は銭湯の従業員の宿舎として、その後借家として使用され、近年は銭湯の倉庫と空き家になっていた。

<せんとうとまち新聞 稲荷湯修復再生プロジェクト より抜粋> Before/After 一戸を当初の姿へ、一戸をサロンへ・・・長屋は文化財建造物として、外観、柱、土台、小屋組など構造材は保存し、現状を維持しつつ耐震補強や改修工事を行なった。二軒長屋のうち、保存状態が良い一戸は当初の姿に復元し、改修された経緯があるもう一戸は新しいサロンとして活用改修を行なった。腐朽が激しかった部分には、墨田区京島の乳販売店(昭和35年築)の建具や、文京区千石の長屋住宅の天井板など、譲り受けた部材を活用している。
ワールド・モニュメント財団に申請・・・実質的な支援を得るため、銭湯の文化的・社会的価値や今後の可能性を「稲荷湯修復再生プロジェクト」と題した計画書として取りまとめた。そして、ニューヨークに本部を置き世界中の危機的遺産への支援を行なっている「ワールド・モニュメント財団(以下、WMF)に申請。結果世界中の250件からWMFのウオッチ・リスト2020の25件に選ばれ、稲荷湯は同時に選定されたノートルダム大聖堂やマチィピチュの文化的景観など世界遺産と肩を並べることとなった。稲荷湯の持つ地域への影響力や、地域の人々から愛される唯一無二の場所である事が決め手となった。

概要その他

設計者
(一社)せんとうとまち/(株)YUAN ARCHITECTS
所在地
東京都北区滝野川6-27-14
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改修年
2021年~2022年
建築規模
木造平屋建て
掲載書誌
新建築2023年9月号
資料・その他
長屋工事の概要図
資料・その他(PDF)
[ PDF版資料ダウンロード ]
賞・選定
国 登録有形文化財、ワールド・モニュメント財団ウオッチ・リスト2020
URL
https://sento-to-machi.org/#section1

リノベーションの手法・キーワード 等

 

 

 

記録作成者

氏名
桐原武志
所属
Free JIA再生部会