織田島酒店

Before:織田島酒店 → After:織田島酒店

正面の壁を大きく立ち上げ、木造の斜め屋根を隠した看板建築/山本想太郎

外観夕景/山本想太郎

金属製サイディングで覆い、そこに小さな家形が現われているデザインのファサード/山本想太郎

「角打ち」と呼ばれる購入した酒を飲む場所。本来は立ち飲みだが椅子を用意している/山本想太郎

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看板建築の外観はそのままに、そこに家形をイメージさせるデザインを描き、建物を大きく見せるデザインに、小さく見せるデザインを重ね、イメージの遍歴を表現

 

リノベーション概要

BeforeAfter
建築名称織田島酒店 織田島酒店
建築用途商業施設 店舗 商業施設 店舗
建築概要/
Renovation 概要

1969年竣工の木造の角打ち酒屋(兼住宅)。正面の壁だけを大きく立ち上げた看板建築

この地で60年営業してきた酒屋であり、また2019年から「角打ち酒屋」(購入したお酒をその場で飲むことができる酒屋)として営業している木造の店舗兼用住宅の全面改修。助成金を受けての耐震改修(上部構造評点0.37→1.01)、ソーラーパネル設置や水回りなどの設備改修、外装の全面改修を実施。地元で愛されている角打ち酒屋の店内には可能なかぎり手を入れないことを重視する一方で、外装は全面的に改修し、ランドマークとなるべくデザインされた。
既存建築は、木造の切妻屋根建築のファサードのみ四角く壁を立ち上げたいわゆる「看板建築」の形状であったが、今回のリノベーションではファサードの輪郭はそのまま、その中に小さな家形が現われている。かつては「建物を大きくモダンに見せる」ことを狙ってつくられた看板建築だが、「小さく古い建物」にこそ価値が見いだされる現代、その感性の変化をオーバーレイして表現することで、この店の歴史を強調している。
店舗部分はスパンも大きく構造的に弱い部分だが、元々の雰囲気を継承するため、店舗以外の住宅部分に重点的に耐震補強が施された。

概要その他

設計者
山本想太郎設計アトリエ
所在地
東京都国分寺市高木町2-18-12
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改修年
2024年
建築規模
木造2階建て、延べ床面積226.5㎡
URL
http://www.atyam.net/page-5914/

リノベーションの手法・キーワード 等

痕跡, 壁面改変, 補強

 

 

 

記録作成者

氏名
山本想太郎
所属
山本想太郎設計アトリエ