武蔵境の住宅

Before:戸建て住宅 → After:武蔵境の住宅

リノベーション前の外観/撮影:伊藤暁 提供:伊藤暁建築設計事務所

既存の和室、リビング、キッチンの壁を撤去し、同一空間の土間(手前)、リビングダイニング(板敷)、キッチンにした1階。/撮影:伊藤暁 提供:伊藤暁建築設計事務所

中廊下と階段も壁が撤去され諸室と一体に。土間と床の段差を収納となっている。/撮影:伊藤暁 提供:伊藤暁建築設計事務所

2階から1階を見る。残された柱の軸をずらして床段差や家具が配置されている。/撮影:伊藤暁 提供:伊藤暁建築設計事務所

[No246] 新築時のようにピカピカの状態に戻すのではなく、時間の経過とともにさらに手を入れられ、動き続け、育まれるていく「unfinished」の状態を目指した。<伊藤暁>  

リノベーション概要

Before

建築名称戸建て住宅
建築用途住居施設 住宅
建築概要

郊外に立つ築42年の戸建て住宅

After

建築名称武蔵境の住宅
House in Musashisakai
建築用途 住居施設 住宅
リノベーション概要

<伊藤暁> 東京郊外の住宅地に立つ築42年の戸建て住宅のリノベーションである。リノベーションとは、一度「終わった」(竣工した)建物を巻き戻し、違ったかたちで再生させるというもので、既存建物を部分的に解体し、「終わる前」の姿に戻すときから工事が始まる。ここからの作業を「終わり」という1点に集約させることなく、ある箇所は作りこみ、またある箇所は途中で放り投げるように計画する。外部が引き込まれたような大きな土間、直接座れる木の床、収納や水回り、火気使用のための被覆、環境性能を上げる断熱材や内部サッシなどを「とりあえず」今の生活を成立させるために鏤める。関係が固定的にならないように、既存架構の軸と入れ込む要素をズラし、要素同士、空間同士をオーバーラップさせるように組み立てる。完全に仕上げてしまったら見ることのない床下や壁の間も、この状態なら使うことが出来る。生活の経過に伴って必要になったものがあれば、取り付けることも気兼ねなくできるだろう。ここには「終わり」も「始まり」もなく、ながれゆく時間の中で生活を受け止める器として、住宅自身も姿を変え続けていくのではないか。完成したピカピカの住宅が時間の経過と共に劣化していくのではなく、さらに手をいれられ、動き続け、育まれていくことを楽しみにしている。

設計者 設計:伊藤暁建築設計事務所、施工:SOU  
所在地
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改修年 東京都三鷹市
建築規模 木造2階建、延べ床面積:96.61㎡
掲載書誌 住宅特集 2017年2月号、「座りたくなる住宅」彰国社
資料・その他 平面図
資料・その他(PDF) [ PDF版資料ダウンロード ]
URL http://www.satoruito.com/musashisakai/

リノベーションの手法・キーワード 等

未完成の完成,経年変化 

痕跡

 

 

 

記録作成者

氏名
桐原武志
所属
Free/JIA再生部会