石川県立歴史博物館

Before:金澤陸軍兵器支廠 第五號兵器庫 → After:石川県立歴史博物館

大規模改修前の開口部まわり/桐原武志(1990年)

レンガ造2階建ての長さ90mの建物3棟が並ぶ/写真撮影者:SS北陸 竹内雄二、写真提供者:長村峰行

中庭に増築されたほっとサロン(休憩所)/写真撮影者:SS北陸 竹内雄二、写真提供者:長村峰行

ほっとサロン内部/写真撮影者:SS北陸 竹内雄二、写真提供者:長村峰行

[No264]昭和61年の開館から25年以上が経ち、外壁の赤レンガや設備等が老朽化したため、内部の全面改修、バリアフリー化、休憩室の増築等を行った。

リノベーション概要

Before

建築名称金澤陸軍兵器支廠 第五號兵器庫
建築用途その他 軍需施設
建築概要

赤レンガ3棟の建物は、旧金澤陸軍兵器支廠兵器庫として建てられた。終戦後、金沢美術工芸専門学校に転用されたが、1986年から石川県立歴史博物館となった。

After

建築名称石川県立歴史博物館
Ishikawa Prefectural Museum of History
建築用途 展示施設 博物館
リノベーション概要

旧金澤陸軍兵器支廠の兵器庫3棟は、いずれも煉瓦造2階建で、左右対称を基本とした端正な意匠をもつ。1986年に石川県立歴史博物館として再生され、歴史的建造物を博物館として活用した点などが評価され、1990年に国の重要文化財に指定された。開館から25年以上が経過し、外壁煉瓦や設備等の老朽化が進んだことから、2013~2014年度に大規模な改修が行われ、2015年にリニューアルオープンした。
1983年から6年かけて行った最初の復元保存工事では、3棟の赤煉瓦建物は、それぞれ異なる補強・修復方法が採用された。奥の第一棟は内部を鉄筋コンクリート(RC)造に置き換え、外側の煉瓦壁を保存する方式で補強。 第二棟は内部の木構造を存続させつつ、鉄骨の骨組みを追加して補強している。 手前の第三棟は既存の木造架構を極力保存し、必要部分のみ鉄骨補強を行い、ほぼ完全な復元保存を図った。
2013~14年における大規模改修では、展示空間を含む床・壁・天井の全面的な更新、間仕切りの変更、エレベーターや多目的トイレの設置によるバリアフリー化、外壁煉瓦の補修、渡り廊下の内外装・屋根の改修などが行われた。さらに、1986年の博物館開館時に整備された渡り廊下に接続するかたちで、鉄骨造平屋の約65㎡の休憩室「ほっとサロン」を増築。既存の赤レンガ建築群をつなぐ動線上に、新たな滞在・休憩の場を設けている。2026年夏の現地調査時には、無料のクールダウンスペースとしても活用されていた。

設計者 株式会社長村建築事務所、監修:石川県土木部営繕課
所在地 石川県金沢市出羽町地内
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改修年 2013-2014
建築規模 レンガ造2階建て、2,604+2,622+2,250㎡、ほっとサロン65㎡、渡り廊下:98+103㎡
賞・選定 2015年いしかわ広告景観賞「金沢市長賞」、2016年石川県建築士事務所協会会長賞、2017年金沢都市美文化賞
主な関連法規、条例、助成金 等 重要文化財(1990年)
関連組織 等 監修:石川県土木部営繕課
資料 等 石川県土木部営繕課「歴史博物館 旧金澤陸軍兵器支廠兵器庫」
URL https://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/spot/detail_50012.html

リノベーションの手法・キーワード 等

外観保存,増築,痕跡,文化・産業遺産

用途変更, 痕跡, 壁面保存, 増築, 対比, 併存, 補強

 

備考

明治42年から大正3年に建てられた建物の構造を理解できるよう、一部が、ガラスの床になっている。

 

 

記録作成者

氏名
柳沢伸也
所属
JIA再生部会