高輪台テラス
Before:吉武泰水氏自邸/吉武ハウス → After:高輪台テラス
リノベーション前の外観/提供:駒田建築設計事務所
曲面が印象的な外観/撮影:桐原武志 2023年
内観/提供:駒田建築設計事務所
販売前、スケルトン状態となった室内/提供:駒田建築設計事務所
個人邸を用途変更し、スケルトン状態にして4世帯の集合住宅にリノベーション。法規や商品化スキームの問題をクリアし、豊かな都市環境の維持に努ている。
リノベーション概要
Before | After | |
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建築名称 | 吉武泰水氏自邸/吉武ハウス | 高輪台テラス TAKANAWADAI TERRACE |
建築用途 | 住居施設 住宅 | 住居施設 集合住宅 |
建築概要/ Renovation 概要 | 3世代2家族のための邸宅として1991年に竣工した「吉武ハウス」として知られた吉武泰水邸。 | <GOOD DESIGN AWARDより引用> 経緯とその成果・・・ 都心の優良不動産を有効活用すると同時に、住まい手に寄り添う商品設計を目標とし、1991年に竣工した高輪台の邸宅を区分所有建物にコンバージョンした。コーポラでのノウハウを応用し、各区分は「スケルトン分譲」とすることで、内装は住まい手の要望に沿って計画。資金面では安心して購入して頂くため、フルオーダーの内装費用を住宅ローンに組み込めるよう、金融機関と調整した。建物の構造に関しては設計段階でレントゲン検査を実施し、構造躯体を傷めないことを条件に、一般のリノベーション工事では触ることが難しい共用部も設計変更が可能な仕組みとした。約3億円の解体工事が不要となり、施工における環境負荷を低減。新築では経済合理性から排除されるであろう地階のフリースペースは、一般的な小規模集合住宅にはない資産価値を持つ。希少価値の高い優良建築作品を現代のニーズに応える形で再活用し、街並みを守りよりよい暮らしを実現した。 |
概要その他
- 設計者
- プロデュース:アーキネット スケルトン設計:駒田建築設計事務所 インフィル設計:駒田建築設計・アキチアーキテクツ
- 所在地
- 東京都品川区東五反田4-1-3
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- 改修年
- 2021年〜2022
- 建築規模
- 鉄筋コンクリート造地上 3 階地下 1 階、 4住戸(分譲)
- 掲載書誌
- 新建築2023年2月号
- 賞・選定
- 2022年度グッドデザイン賞受賞
リノベーションの手法・キーワード 等
用途変更, 壁面保存
備考
<新建築2023年2月号より抜粋> コーポラティブハウスの組合方式では、建物全体を組合員で共有して建物の工事後に区分・分譲せざるを得ず、余計な費用がかかるほか、居住者が登録免許税や不動産取得税の住居軽減を受けられなかったり、住宅ローン削除の控除枠が限られるという問題があった。分譲することで、買取再販住宅の各種税制優遇を受けられるだけでなく、募集時にわかり得ないリスクを当社が引き受けることで、居住者が組み合い方式で負担するディメリットを解消できた。・・・都市の風景を形づくってきた名建築を残したのち、一般の手に届く居住に転生する意義は大きい(アーキネット)
記録作成者
- 氏名
- 桐原武志
- 所属
- Free JIA再生部会