安井建築設計事務所 東京事務所 “Mitoshiro Creative District”

Before:住友商事美土代ビル → After:安井建築設計事務所 東京事務所 “Mitoshiro Creative District”

リノベーション前の1階のオフィス空間。/撮影:株式会社大林組 提供:安井建築設計事務所

1階のまちとつながるスペース。展覧会やワークショップにも対応。キッチンや授乳室も完備。/撮影:大河内 禎 提供:安井建築設計事務所

既存スラブを撤去し吹抜けと階段を設けることで各階を繋げ、ひとつづきのワンオフィスとしている。/撮影:大河内 禎 提供:安井建築設計事務所

天井を撤去し配管、施工の痕跡など築60年の建物の記憶を露出させるリノベーション。/撮影:柳沢伸也(JIA再生部会)

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築60年のオフィスビルを「場所の持つ記憶を生かす」「環境との調和」「まちにひらく」「豊かに働く」「変化し成長するオフィス」をキーワードにすすめられたリノベーション。

リノベーション概要

BeforeAfter
建築名称住友商事美土代ビル安井建築設計事務所 東京事務所 “Mitoshiro Creative District”
Yasui Architects & Engineers, Tokyo Office “Mitoshiro Creative District”
建築用途事務所 オフィス 事務所 オフィス
建築概要/
Renovation 概要

1969年に竣工した9階建てのオフィスビル。2002年に外装と耐震改修が行われている。竣工当時は住友商事の東京1号店として使われていた。

安井建築設計事務所が神田美土代町にある築60年のオフィスビルへの移転に際し、これまでのオフィスと一線を画した「美土代クリエイティブ特区」と名付けた下記のリノベーションが行われている。
・場所の持つ記憶を生かす・・・単に建物を新しくするだけでなく、例えば柱の構造用補強鉄板を露出させたり、天井を撤去し配管や施工の痕跡を露出させるなど、建物が持っている歴史を露わにしたリノベーションを試みている。
・まちにひらく・・・事務所を社員が働く場所というだけでなく、地域の住民、地域で働いている人々が交流する場として1階は展覧会やワークショップなどのイベントなどが開催出来る空間となっている。そこには低いステージやキッチンなども設けられているが、利用者のアイデアを引き出す余白を残した作りこまないデザインとし、今後の多様な活用に対応できる空間となっている。
・つながる場・・・フロアの一部を撤去した吹抜けに階段を設けることで、1階から3階までの空間がつながり各階のフロアーが一体となった空間が生まれている。
・変化し成長するオフィス・・・机が並んだ固定席だけでなく、場所を選んで働ける工夫や、机自体も移動させプロジェクトチーム毎に働く場を組み立てるカスタムフィールドなどの自主・自立性を育てる空間となっている。

概要その他

設計者
安井建築設計事務所
所在地
東京都千代田区神田美土代町1
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改修年
2024年
建築規模
オフィス面積 約3,000㎡
掲載書誌
新建築2024年6月号、JIA MAGAZINE 2024年9月号、建築画報MONOGRAPH 397
資料・その他
東京事務所移転プロジェクト 移転特集ページ
賞・選定
「屋内緑化コンクール2024 屋内緑化推進協議会会長賞」、「ZEB Oriented評価」、「WELL認証ゴールドランク」
URL
https://www.yasui-archi.co.jp/works/detail/722004/index.html

リノベーションの手法・キーワード 等

補完

用途変更, 減築

 

 

 

記録作成者

氏名
桐原 武志
所属
Free JIA再生部会