深川えんみち

Before:富岡斎場 → After:深川えんみち

斎場の外観/提供:JAMZA

富岡八幡宮と深川不動尊をつなぐ道に面した外観。建物内に人々を呼び込む貫通路が設けられている。/撮影:桐原武志 2025年

建物内の貫通路”えんみち”を学童達が通りぬけていく。/撮影:楠瀬友将 提供:JAMZA

2階の「こどもひろば」。奥に見えるのが「だんだん小上がり」/撮影:楠瀬友将 提供:JAMZA

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[No225] 高齢者デイサービス、学童保育クラブ、子育てひろばの3つからなる複合型福祉施設。建物を貫通する通路”えんみち”を学童保育クラブに向かう学童と”えんみち”に面したデイサービスの高齢者との触れ合いが日常的に生まれている。

リノベーション概要

Before

建築名称富岡斎場
建築用途集会施設 その他
建築概要

1Fに40名、2階に50名を収容出来る式場を有する江東区の葬儀場

After

建築名称深川えんみち
FUKAGAWA ENMICHI
建築用途 医療福祉施設, 集会施設, 教育施設 老人ホーム, 児童福祉 地区センター その他
リノベーション概要

 1976年に文教幼稚園として建てられ、1994年から富岡斎場として使われてきた、少し寂しい雰囲気のあった建物を、街に開かれた多世代交流の新たな拠点となるようにリノベーションされた建物。
 1 階にデイサービス、2 階に学童保育クラブと子育てひろばを基本とし、各事業が連携し、タイムシェアしながら随時入り混じり、日常的に多世代が接点を持ちながらの生活が生まれる工夫がなされている。その中心となるのが北側の前面道路から南側の外階段を繋ぐ建物を貫通する“えんみち”と呼ばれる通路。“えんみち”を通り2階の学童保育クラブに向かう小学生と“えんみち”に面したデイサービスの高齢者との触れ合いが日常的に生まれている。
 “えんみち”の壁面には一箱本棚オーナー制度の私設図書館「エンミチ文庫」を設けられ、有料だが市民が本を置くことが出来る。本棚オーナーによる自主企画も行われ、会員登録をした人には無料で本を借り、本棚に隣接する“まちキッチン”で読書をすることが出来る。このように地域の方々が福祉施設に参画する仕組みを取り入れることで、福祉施設との関わりを持ちにくい世代の方々も巻き込み、街に開かれた施設となっている。スタッフや地域住民の協力により作られた“かまど”には旧建物のフェンスやタイルなども使われ記憶の継承も図られている。

設計者 JAMZA
所在地 東京都江東区富岡1-15-9
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改修年 2024年
賞・選定 2024年 グッドデザイン金賞、2025年 キッズデザイン賞優秀賞
主な関連法規、条例、助成金 等 日本財団「みらいの福祉施設建築プロジェクト」第一回応募の472 事業から選択された6事業のうちの一つ。
資料・その他 日本財団の「みらいの福祉施設建築プロジェクト」提出資料
資料・その他(PDF) [ PDF版資料ダウンロード ]
URL https://fukagawa-enmichi.jp/

リノベーションの手法・キーワード 等

用途変更, 痕跡, 挿入

 

 

 

記録作成者

氏名
桐原 武志
所属
FREE / JIA再生部会