UP CYCLE SALON 白山倉庫

Before:倉庫 → After:UP CYCLE SALON 白山倉庫

改修前の内観。/撮影:栗生はるか 提供:文京建築会ユース

天井が撤去され鉄骨が露わになったサロン内観:左側にカウンターで囲まれたシェアキッチンが見える。/撮影:長谷川駿 提供:JAMZA

シェアキッチンでは、サロン利用者の会話が生まれる。/撮影:長谷川駿 提供:JAMZA

サロンに作られた引き取った部材を収蔵・展示する棚。/撮影:桐原武志 2025年

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[No226] 解体された建物の一部や物品が保管されていた倉庫の機能を活かしシェアオフィスに再生

リノベーション概要

Before

建築名称倉庫
建築用途
建築概要

元は印刷関係の会社の築58年の倉庫。その後廃業して失われてゆく地域の銭湯や旅館で使われていた品々の保管倉庫として使われていた。

After

建築名称UP CYCLE SALON 白山倉庫
UP CYCLE SALON
建築用途 事務所 オフィス
リノベーション概要

記憶を引き継ぐモノの倉庫を、地域の核となるアップサイクルな場へ
 「文京建築会ユース」の活動により、解体された建物から引き取った建物の一部や物品が保管されていた倉庫であったが、ホコリを被ったまま収蔵するのではなく、地域の拠点として建物を活用してほしいというオーナの想いもあり、多くの人が触れられる形でストック活用し、地域の記憶をモノを介して引き継ぎ、交流の場として活用するためのリノベーションが行われている。不要な壁や天井を撤去し、既存の鉄骨トラスを活かした大きな空間のサロンを設け、周囲に5部屋のシェアオフィスを配した構成となっている。サロンにはカウンターで囲まれたキッチンを配し、シェアオフィスの共用スペースとなるともに、時間貸しで地域の人々もイベントや展示会などで活用できる、地域に開放されたスペースになっている。
 シェアオフィスの1室を集められてきた物品の倉庫として利用すると共に、サロンにも物品を展示・収蔵する棚が設けられている。さらに、銭湯だけでなく旅館、喫茶店などのものが随所に家具・備品として配されている。銭湯の脱衣ロッカーをオフィス利用者のための個人ロッカーにするなど役割を終えたものに新しい役割が与えられ、サロンを利用する人の目に触れる場ともなっている。
 建物が解体されるとき写真や実測などで記録しデジタルデータとして次世代に伝えるだけでなく、一部でも物として残すことで実感をもって記録と接することができ、物(アナログ)の保管の重要性がある。

設計者 Mosaic Design+JAMZA
所在地 東京都文京区白山2-19-9 2F
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改修年 2020
建築規模 延床面積:162㎡
関連組織 等 企画・運営:文京建築会ユース+Mosaic Design +ツツミエミコ +JAMZA

リノベーションの手法・キーワード 等

用途変更, 痕跡

 

 

 

記録作成者

氏名
桐原 武志
所属
Free/JIA再生部会