筑西の住宅

Before:築90年ほどの蔵 → After:筑西の住宅

解体前の蔵の外観/提供:伊藤暁設計事務所

東外壁には近隣との視線を制御するため、高さや角度の異なる鉄のルーバーを設置。/撮影:伊藤暁 提供:伊藤暁設計事務所

小屋は解体した後に、一度仮組して部材を調整している状況。新旧の材が混在している。/撮影:伊藤暁 提供:伊藤暁設計事務所

1階。下屋から内土間、縁側、建具で囲まれた居間へと内外を繋ぐバッファーを複層的に設置/撮影:伊藤暁 提供:伊藤暁設計事務所

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[No250] 解体された蔵の構造材の約70%と、蔵に保管されていた建具や建材などを再利用し、蔵という閉じた建物を住宅という開放性のある建物に再生させた。

 

リノベーション概要

Before

建築名称築90年ほどの蔵
建築用途その他
建築概要

建主の生家の一角に立っていた築90年ほどの蔵

After

建築名称筑西の住宅
House in Chikusei
建築用途 住居施設 住宅
リノベーション概要

<伊藤暁> 蔵から住居へ  段階的に内外を繋ぐ
・縦主の生家の一角に立っていた、築90年ほどの蔵を解体、移築し、新たな土地に住居としてr新築する計画。3間×7間の蔵は、そもそも建てられた時にいくつかの建物を寄せ集めて出来ており、さまざまな材や小屋組みの形式が混在するものだった。こういう建物に直面すると、木造という技術の冗長性や、また「建材」がいかに流動的な存在であるかを思い知らされる。それを立証するかのように、建て主の倉庫には、かつて蔵と並んで立っていた母屋で使われていたもの、あるいは方々から集まられた古建材や建具が保管されており、今回の計画では蔵の材と合わせてこれらを有効的に再利用することが求まられた。こうした膨大な時間や雑多なものが渦巻く流れの中に身を投じる覚悟を決め、設計を進めることとなった。
・さて、蔵と住居、留意すべき違いは何か。その一つは建物の開放性であろう。蔵は室内環境の安全性が重要で閉鎖性が高い。一方、人間の活動の場である住居は、開放性や内外の関係が重要な問題となる。
・こうして出来上がった建物は、新築でありながらずっと昔から建っていたようなにも、あるいはリノベーションのようにも見える、不思議なものとなったが、これは、連綿と続く時間の流れと人間の営みの接点としてあらわれる、ある必然性を伴った建築のかたちなのではないかと考えている。

設計者 設計:伊藤暁建築設計事務所 施工:田中工務店
所在地 茨城県筑西市
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改修年 2016年
建築規模 地上2階建、木造在来工法 延床面積:129.03㎡
掲載書誌 住宅特集 2017年1月号
資料・その他 平面図
資料・その他(PDF) [ PDF版資料ダウンロード ]
URL http://www.satoruito.com/chikusei/

リノベーションの手法・キーワード 等

解体材活用

痕跡, 移築・曳家

 

備考

「筑西の住宅」は既存建物を改修したリノベーションではなく、解体した建物の部材を使用し再構成した新築建物であるので厳密にはリノベーション事例ではないが、解体建物の部材を利用する手法は、今後の建築の再生手法として重要になると考え、当Websiteの掲載事例とした。

 

 

記録作成者

氏名
桐原武志
所属
Free JIA再生部会