半田赤レンガ建物

Before:丸三麦酒醸造工場(創建時) → After:半田赤レンガ建物

1996年、半田市が取得した当時の外観/提供:半田市

煉瓦壁と木骨煉瓦造(ハーフティンバー造)の東側外観/撮影:桐原武志 2021年

展示室内観/撮影:桐原武志 2021年

建物の歴史が刻まれた煉瓦壁と開口部/撮影:桐原武志 2021年

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近代化産業遺産に内観、外観を維持しつつ耐震補強、改修を行い、ビール醸造販売の歴史を伝える展示室と市民の文化活動に利用する活きた施設にリノベーション

リノベーション概要

BeforeAfter
建築名称丸三麦酒醸造工場(創建時)半田赤レンガ建物
Handa Red Brick Building
建築用途生産施設 工場 集会施設, 展示施設, 事務所 地区センター 展示場 オフィス
建築概要/
Renovation 概要

煉瓦造部分と木骨煉瓦造で構成された妻木頼黄設計の明治期のビール製造工場。

<公共建築のリノベーション コンバージョンより抜粋> 半田赤レンガ建物は、1898年の竣工から120年にわたり、この地に建っている。ビール工場、戦時中の倉庫、食品工場を経たのち半壊の状態で半田市が所有することになった建物である。・・・建物は、カブトビールと建物の歩んだ歴史を展示する「展示室」、市民が活用出来る貸室「クラブハウス」、復刻カブトビールも楽しむことができる「カフェ・ショップ」から構成する。活用部分を3,000㎡未満の「用途変更」として設計することにより、建築基準法3条の特例を適用することなく工事を行っている。・・・明治時代の外観を残して復元するとともに、建物が歩んできた歴史も表現することを目指した。例えば、北側壁面に残された太平洋戦争時代の米軍戦闘機の機銃掃射跡や、その後の改修の跡などもあえて残す必要があった。耐震補強の方法は、できるだけ元の外観内観を維持できるように、「鉄筋挿入工法」でレンガ壁の補強を行った。内部においても明治大正の息吹を感じられる設えとなっている。

概要その他

設計者
安井建築設計事務所
所在地
愛知県半田市榎下町8
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改修年
2015
建築規模
延床面積:4,979.51㎡(内活用部分2,729.93㎡)
掲載書誌
公共建築のリノベーション コンバージョン
賞・選定
日本建築学会作品選集、日本建築家協会優秀建築選、登録有形文化財、近代化産業遺産、半田市景観重要建造物 
URL
https://www.yasui-archi.co.jp/works/detail/643603/index.html

リノベーションの手法・キーワード 等

煉瓦

用途変更, 痕跡, 補強

 

備考

<赤煉瓦倶楽部半田のWebsiteより>赤煉瓦倶楽部半田について・・・私たちは、半田の産業史のシンボルであり、街の歴史的ランドマークでもある半田赤レンガ建物(旧カブトビール工場)の利活用を調査研究して、魅力的なまちづくりを進めるために活動する市民グループです。まちの建物や歴史、産業に興味を持って、様々な人と交流しながら楽しくまちづくりを進めていこうと考えて活動しています。

 

 

記録作成者

氏名
桐原武志
所属
Free JIA再生部会