板五米店

Before:田中米店→板五食料販売所→板五米店→空家 → After:板五米店

リノベーション前の外観/撮影:浅田美浩(ヴィブラフォト) 提供:アルセッド建築研究所

夕暮れの外観/撮影:浅田美浩(ヴィブラフォト) 提供:アルセッド建築研究所

2Fのカフェ内観:住居の雰囲気が継承されている/撮影:桐原武志 2023年

「株式会社向こう三軒両隣」による家具ワークショップの様子/提供:アルセッド建築研究所

宿場町の歴史を継承する「板五米店」を仲町商店街の空き家対策事業として。おむすびを主メニューとしたカフェとして再生

リノベーション概要

BeforeAfter
建築名称田中米店→板五食料販売所→板五米店→空家板五米店
itagokometen
建築用途住居施設, 商業施設 住宅 店舗 集会施設, 商業施設 地区センター 飲食店
建築概要/
Renovation 概要

大正3年に建てられた店舗と住居で構成された土蔵造町家

 まちづくり会社「株式会社向こう三軒両隣」と地域電力会社「めぐるでんき株式会社」との連携により空き家店舗となっていた宿場町の歴史を継承する「板五米店」を活用し、後世に継承するプロジェクトである。
 板五米店は、大正3年に建てられた土蔵造町屋で、旧中山道板橋宿の中心部、仲宿に位置し、江戸四宿のひとつ板橋宿の面影を伝える数少ない商家である。近世町屋の雰囲気に、レンガ壁で洋風の意匠を加味した建築が、近世の息吹を感じさせる。 近年は米縠小売業としての営業は行なわれておらず、不定期な貸店舗として利用されてきた。文化財としての価値も高く、宿場町の雰囲気を後世に伝えるスポットとして活用するため、まちづくり会社「株式会社向こう三軒両隣」による再生がスタートした。
 板五米店の再生では、計画段階、工事段階、運用段階の全てのプロセスに多くの地域住民の参加の機会が与えられた。具体的には、事業企画やプランニングについて、まちづくり会社が商店街と協議を重ね検討し、見学会、大掃除WS、塗装WS、障子貼りWS、家具作りWSなど、多種のワークショップを行ないながら、プロジェクトが推進された。令和元年12月、米屋としての建物の歴史を活かし、おむすびやスイーツ等を楽しめるカフェ機能、地域のコミュニティー活動拠点、座敷などを貸し切り会食が出来る地域のユニークベニューとして再生された。さらに、地域のレセプション(受付)機能も持ち、板橋宿ツーリズムの案内所となっている。

概要その他

設計者
株式会社向こう三軒両隣、アルセッド建築研究所
所在地
東京都板橋区仲宿40
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改修年
2019年
建築規模
構造:木造、規模:地上2階建て、延床面積:159.09㎡
賞・選定
国登録有形文化財、板橋区景観賞 LOCAL REPUBLIC AWARD2020最優秀賞

リノベーションの手法・キーワード 等

 

 

 

記録作成者

氏名
益尾孝祐、籾井玲
所属
愛知工業大学(益尾)、アルセッド建築研究所(籾井)