ブルーボトルコーヒー京都カフェ

Before:京町家 → After:ブルーボトルコーヒー京都カフェ

全面ガラス張りに改修した店舗のファサード/柳沢伸也(2023年)

土足のまま入れるよう床を下げた店内。テラゾーのカウンター。/柳沢伸也(2023年)

付け柱を撤去して下地むき出しのままの内壁/柳沢伸也(2023年)

[No150] 築100年を超える京町家を全面改装したカフェ。2棟とも既存の床は撤去され、下足のまま利用できるよう段差のない平らな床でつながれている。

リノベーション概要

Before

建築名称京町家
建築用途住居施設 住宅
建築概要

京都南禅寺の参道に建つ築100年超の典型的な京町家であった。既存建物はもともと、2棟1組として構成されていた。

After

建築名称ブルーボトルコーヒー京都カフェ
BLUE BOTTLE COFFEE Kyoto Cafe
建築用途 商業施設 飲食店
リノベーション概要

青い看板が目印の、周囲に溶け込んだ2棟の京町家を改装したカフェ空間である。参道側の建物は物販棟として利用され、物販棟とカフェ棟の2階部分はオフィススペースとして使用されている。奥に位置するカフェ棟の正面は大胆に全面ガラスに置き換えられ、大きな建具と吹抜けを活かしたことで、伝統的な古民家を超えたスケール感を実現している。中庭には白い砂利が敷かれ、屋内空間には白いテラゾー仕上げが施されており、店内は光が反射して明るい。構造躯体は鉄骨と金物で補強され、小屋組や土壁がむき出しになっており、照明はこれらを明るく照らし出し、築100年を超える歴史の重層感を表現している。一方、細い路地を奥へと続くアプローチには、どこか日本的な雰囲気が残されている。

設計者 スキーマ建築計画/長坂常
所在地 京都市左京区南禅寺草川町64
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改修年 2018年
建築規模 建築面積:217.88㎡、延床面積:324.38㎡、地上2階
掲載書誌 商店建築2018.11月号
URL https://store.bluebottlecoffee.jp/pages/kyoto

リノベーションの手法・キーワード 等

スケルトン

用途変更, 痕跡, 壁面改変, 減築, 対比, 補強

 

備考

設計を手がけたのは、一連のブルーボトルのコーヒー店を設計してきた長坂常(スキーマ建築計画)氏である。他に、ブルーボトルコーヒー三軒茶屋カフェや、黄金湯なども手がけている。

 

 

記録作成者

氏名
柳沢伸也
所属
JIA再生部会