笹島高架下オフィス

Before:新幹線高架 → After:笹島高架下オフィス

オフィスが挿入される前の新幹線の高架/Googleストリートビューより 2020年

新幹線と高架下のオフィス/撮影:関拓弥 提供:MARU architecture

車両点検車両の通行スペースを確保するため、2階の床を2.6mはね出したキャンティレバーとしている。/撮影:関拓弥 提供:MARU architecture

高架の中間梁を避けながらスキップフロアーの床で構成されているオフィス内観/撮影:関拓弥 提供:MARU architecture

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土木的スケールのRCの高架下に建築的スケールの木造のオフィスを挿入したプロジェクト。構造的にそれぞれ独立し併存している。

リノベーション概要

BeforeAfter
建築名称新幹線高架笹島高架下オフィス
建築用途交通流通施設 事務所 オフィス
建築概要/
Renovation 概要

名古屋駅近傍の新幹線高架

<MARU。architecture Websiteより> 高架橋下は、都市の中で広大な面積を占めながらも、柱・梁による空間的制約や構造的制約、振動・騒音などの諸課題があり、これらを乗り越えて、最大限に場所を活用することが求められました。
改めて高架橋を見つめると、土木と建築の違いが強く意識される。スケール、素材、精度が圧倒的にかけ離れていて、都市生活を支える巨大インフラでありながら、人間の身体には無縁のように感じられます。そこで、私達はこの高架橋をいかに身体に近づけるか、そのための建築をつくることを目指しました。
具体的には、高架橋という土木的スケールのインフラに対して、木の構造体によって建築的なスケールを重ね、それぞれが自立しながら交錯する関係性によって、固有の場所を生み出すことを考えました。建築が高架橋を避けてささやかに建つのではなく、高架橋と絡まって積極的に関係を持ちながら建つあり方です。
新設の木構造体は、高架橋に構造的に依存することなく、それぞれが自律的にオーバーラップする構成としました。高架と異なるリズムで自由度の高い構造を実現するために、木の積層材と炭素繊維を組み合わせた新建材「LIVELY WOOD」を採用することにより、梁せいを最小化し、ロングスパンで跳ね出しの大きな構造を可能としている。これによって、異なるレベルの分節された床が、高架の躯体フレームの中に、様々に展開する構成を実現しています。

概要その他

設計者
MARU。architecture   構造:坂田涼太郎構造設計事務所
所在地
愛知県名古屋市中村区下広井町1-14
Goole Map >>
改修年
2022年
建築規模
木造、地上2階
掲載書誌
新建築2022年5月号、日事連会報 2024年8月号
資料・その他
断面図
資料・その他(PDF)
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賞・選定
2024 日本建築学会作品選集、2023 日本建築家協会優秀建築選、2022 グッドデザイン賞
URL
https://maruarchi.com/sasashima/

リノベーションの手法・キーワード 等

挿入, 併存

 

 

 

記録作成者

氏名
桐原武志
所属
Free JIA再生部会