佐世保のリノベーション

Before:祖父母が遺した古民家 → After:佐世保のリノベーション

改修前は、断熱気密性も悪く、閉じて閉鎖的な生活をしていた。/撮影:Office for Environment Architecture

南側全景。断熱・耐震を向上する構造フレームを挿入し、周辺の豊かな自然環境を享受させた。/撮影:針金洋介 2017年撮影

木構造フレームが連続し、デッキからは高低差のある周辺の住宅地が望める。/撮影:針金洋介 2017年撮影

中央が挿入された木造フレーム、左が既存のまま残された部分、右が改修した部分。/提供:Office for Environment Architecture

[No237] 佐世保市の急峻な住宅街の端にある、眺望の良い敷地の改修計画。木構造フレームを挿入し、断熱・耐震性を向上させ、環境を取り込む。

リノベーション概要

Before

建築名称祖父母が遺した古民家
建築用途住居施設 住宅
建築概要

祖父母が遺し空き家だった住宅を建主が6年前に引き継いでいた。断熱機密性が悪かったため、閉じて耐えしのぐ日々を過ごしていた。

After

建築名称佐世保のリノベーション
YOSHINAGASAKI 01
建築用途 住居施設 住宅
リノベーション概要

長崎県佐世保市は、海は九十九島、山は烏帽子岳と海から山までの距離も近く豊かな自然が連続的に広がっている。敷地は市中心部からほど近い、古くから広がる急峻な住宅地の端に位置する。築54年の既存住宅は平地の真ん中に平屋で建っていたが、自由に成長した緑や高低差の地勢による周縁の豊かな広がりとは無関係な距離感を感じた。建主は祖父母が遺し空き家になっていたこの住宅を引き継いでいたが、古い家特有の断熱気密性の悪さに苦労し、周辺の風景を楽しむよりは閉じて耐えしのぐ日々を過ごしていた。リノベーションを通じて、閉じた暮らしを、生活が環境に寄り添える関係性へと更新することを考えた。改修では、中廊下で分かれていたキッチンとリビングを1室とし、断熱材を充填した木構造フレームを挿入し耐震性も向上した。急峻な地勢に挿入されたフレームは、眺望に優れた佐世保特有の緑豊かな光景を内部に取り込むとともに、海から吹く風の道としての役割を果たす。トンネルの真ん中に置かれたキッチンは洞窟の中で暮らすような感覚を呼び起こし、フレームで切り取られた周辺の風景と半屋外のデッキの開放感により、どこまでもが境界なく敷地と感じられる。地域に受け継がれてきた豊かな環境と、高齢化や空き家という現象との間に接点をもたせ、この敷地ならではの環境との関わり方を提案している。

設計者 Office for Environment Architecture/吉永 規夫
所在地 長崎県佐世保市
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改修年 2017年
建築規模 構造、階数:木造、平屋 延床面積:86.1㎡
掲載書誌 新建築住宅特集 2018年4月号
URL https://www.ofea.jp/

リノベーションの手法・キーワード 等

挿入, 対比, 補強, その他

 

 

 

記録作成者

氏名
吉永 規夫
所属
Office for Environment Architecture