コラム

column

トークイベントのご案内(講師:神本豊秋氏)
「事例から読み解く再生建築の可能性」 JIA再生部会 が運営する Website「建築リノベーションアーカイブ .com」 の掲載事例は
200事例を突破し、そこには新築 建物 と は異なる手法が数多く見られます。そして新し
い価値観や美意識も生まれています。
今回のトークイベントは、
壊す更新の文化から 、残す 再生の文化をミッションとす…
新年のご挨拶
明けましておめでとうございます。
3年前にスタートした本サイトも、昨年末で226事例になり、
文化庁の公式HPにリンクが張られるなど、社会的評価も徐々に得られるようになってきました。
また昨年は、専門家によるセミナーに加え、担当者による海外実例調査報告会などもあり、ますます充実してきました。
今年はさらなる事例の収集とともに、セミナーの開催や…
場所の価値を測る物差し
横浜の美術館前に広がるケヤキ広場では、水深のごく浅い噴水のまわりを、
子どもたちが歓声を上げながら走り回っている。
ゆったりとした時間が流れるこの光景は、約30年前とほとんど変わらない。
一方で、大きく変わったのは、美術館を取り巻く周囲の景色だ。
竣工当時、周辺には高層建築は無く、視線は海へと一直線に抜けていた。  当時、この美術館周辺の港…
建設CO2削減の鍵は「躯体を残す保存活用」
2025年7月11日、JIA再生部会主催で宇都宮大学・横尾昇剛氏によるセミナーが開催された。
横尾氏は、建設から解体までのライフサイクル全体で排出されるCO₂、
いわゆるエンボディッドカーボン(Embodied CO₂)の研究者である。
新築時の環境性能はよく話題になるが、解体や既存活用を含めた視点は稀少であり、
今回の講演は約1年越しの実現…
よくぞ、残してくれた吉阪隆正の住宅「ヴィラ・クゥクゥ」
俳優の鈴木京香さんが、建築家・吉阪隆正による住宅「ヴィラ・クゥクゥ」を2021年に取得し、
竣工当時の姿に復元・改修したうえで、2024年春から予約制で一般公開を始めている。
これまで何度も予約を試みたが、ようやく見学の機会に恵まれた。
実際に訪れてみると、その建物は予想以上に遊び心に満ち、居心地の良さが随所に感じられる住宅だった。  1957年に竣工し…
太陽の塔が残すモノ:万博の熱量と記憶
1970年の大阪万博のシンボルとして建てられた「太陽の塔」が、重要文化財に指定された。
多くの万博建造物が姿を消すなか、築55年となる岡本太郎のこの作品が
保存の対象となった意義は大きい。 当時の万博テーマは「人類の進歩と調和」。
高度経済成長の絶頂期にあり、建築界では「メタボリズム(新陳代謝)」と呼ばれる建築運動が勢いを増し、
丹下健三が…
「建築を褒める力」 宮沢洋氏の講演を聞いて
『昭和モダン建築巡礼』などのイラストで知られる「画文家」宮沢洋氏の講演会を聴いた。
会場は早稲田大学理工学部キャンパス。
稲門建築会春大会のイベントの一環で、なじみ深い場所だ。 似顔絵道場で培ったデッサン力と旺盛な行動力で、磯達雄氏と共に全国の名建築を巡る宮沢氏。
建築を一般の人にも「わかりやすく、楽しく伝える」ことを信条に、20年にわたり建築巡礼を続け…
時間的転用が生む癒やしの空間”坊主カフェ”
池袋・祥雲寺で期間限定オープンしている「ぼうず’n COFFEE」を訪れた。
インスタグラムで事前告知されると、あっという間に予約は埋まる人気ぶり。
完全予約・入れ替え制で運営されている通称「坊主カフェ」と呼ばれるこの取り組みは、
寺院の空きスペースと空き時間を活用したカフェである。 受付を済ませて案内されたのは、広々とした畳敷きの和室。
さようなら、The C
築50年のオフィスビルから生まれ変わったシェアハウスの物語。 「最高のシェアハウス、ありがとう!」
「The Cで過ごした時間は忘れない」
「おかげさまでシェアメイトと結婚できました!」
これらは、解体を控えた「The C」の壁に記された、住人たちの別れの言葉だ。
The Cは、神田須田町の一角に建つ築50年以上のオフィスビルを、シェアハウ…
「旧山口萬吉邸/kudan house」に見る歴史的建築の未来
九段坂上の緑に囲まれた一角に、ひときわ目を引くスパニッシュ様式の洋館がある。
1927年に竣工した山口萬吉邸――新潟県長岡出身の実業家・山口萬吉のために建てられた自邸である。
構造設計を内藤多仲、意匠を木子七郎が手がけ、今井兼次も設計協力として名を連ねている。
鉄筋コンクリート造・地下1階地上3階建、延床面積は839㎡。関東大震災の教訓をふまえ、
武蔵野市エコreゾート
公共施設の建替え&改修の成功のコツ
第23回JIA環境建築賞 優秀賞を受賞した、武蔵野市のゴミ処理場の建替え&改修施設
「武蔵野クリーンセンター・むさしのエコreゾ ー ト」の説明見学会(日時2025年2月27日)
に参加した。実に12年間を要したという。最初の2年間は、施設建設反対の住民との協議。
その後、市民参加で作り上げていった施設なのだそう。  
武蔵野市…
ヴァザーリの回廊
フィレンツェの象徴的な橋、ポンテ・ヴェッキオ。
その2階部分には「ヴァザーリの回廊(Corridoio Vasariano)」と呼ばれる長い通路が設けられている。
この回廊は、16世紀にメディチ家のコジモ1世の命により、
当時の著名な建築家ジョルジョ・ヴァザーリ(1511-1574)が設計したものだ。  1565年、コジモ1世はこの回廊をわずか5カ月で建…